クアラルンプールとシンガポールは約350キロの距離。東京〜名古屋間ぐらいです。意外と近い。でも、どう移動するかで旅の印象は大きく変わります。いまの主な選択肢は、飛行機、直行バス、マラッカ経由に加えて、鉄道でJohor Bahruまで下り、そこから国境を越えるルートです。
2025年末以降はKL Sentral〜JB SentralのETSが使えるようになり、以前よりも「陸路だけれど、バスとは違う快適さ」で選べるようになりました。この記事では、飛行機・直行バス・鉄道、そしてマラッカ経由の旅について比較しています。目的にあった移動手段を選んでみましょう。
マラッカ経由での実際の行程や国境通過の流れについては、
「クアラルンプールからシンガポールへバスで移動|マラッカで一泊する大人旅」
で詳しく紹介しています。
なお、クアラルンプールでの2泊の記録は「クアラルンプール滞在記 2025|黒バクテー・ローカルカフェ・10年前のバー」にまとめています。KLを拠点にした過ごし方やTBSへのアクセスも参考にしてみてください。
結論
クアラルンプールからシンガポール間の移動は、所要時間・費用・体験の3つの切り口から決めることができます。
- 時間重視:飛行機
- コスパ重視・グループ移動:直行バス
- 快適性と移動の安定感を重視:鉄道
- 体験重視:マラッカ経由
以下で、それぞれの違いをみていきます。
クアラルンプールからシンガポールへの4つの移動方法を総合比較
様々な項目を比較するとこんな感じ。
| 方法 | 実質所要時間 | 総費用目安 | 疲労度 |
| 直行バス | 7時間〜 | 2,100~4,300円 | 休憩があるも座りっぱなし |
| 鉄道 | 5.5〜7時間前後 | 3,200〜4,700円前後+シンガポール側市内移動 | バスよりかなり楽、ただし乗り継ぎはある |
| マラッカ経由 | 1泊2日 | ホテルによる | かなりゆったり |
| 飛行機 | 4時間〜 | 6,000~21,000円 | 空港移動が地味に疲れる |
*2026年3月現在の為替に基づきます
移動方法は主に4つ
- 直行バス:2026年3月9日時点で、BusOnlineTicket.com上では200便以上の選択肢が確認できました。(払戻・変更可能条件に絞ると約80便程度になります。)時間帯の選択肢はかなり豊富です。便数が多く、費用も抑えやすい。最も分かりやすい陸路移動です。
- 鉄道:KL SentralからJB SentralまでETSで南下し、そこからShuttle TebrauでWoodlandsへ入るルート。道路渋滞の影響を受けにくく、長距離バスより身体はかなり楽です。KL→JBのETSは2025年12月に開通し、2026年には運行が拡充されています。Shuttle Tebrauはパスポート必須です。
- マラッカ経由:同様に、クアラルンプール〜マラッカ間、マラッカ〜シンガポール間ともに1日90便以上が表示されていました。(払戻・変更可能条件の場合はそれぞれ約30便・約10便程度です。)
- 飛行機:同日、SkyScanner上では約60便が表示されていました。純粋な所要時間では最有力。ただし空港アクセスや荷物条件まで含めると、体感では意外と“完全に楽”というわけでもありません。
- (番外)レンタカーという選択肢もありますが、国境を越える手続きや保険の問題を考えると、旅行者にはあまり現実的ではないかもしれません。
私が乗ったバスはKKKLと107Incのバス。どちらもしっかりしたバスで乗り心地もよかったです。エアコンもしっかり効いており快適でした。
飛行機はマレーシア航空などの利用経験があります。旅の途中の場合、東京〜名古屋間を重たいスーツケースを持って移動というイメージとなります。でも、ラウンジなどでゆったりすることも場合によっては可能です。Changi空港からMRTに乗らないといけないのは、旅の疲れを増幅させてしまいますね。
バス移動の場合は、マレーシア(Johor Bahru)とシンガポール(Woodlands)の国境を通過する手続きがあります。詳細や所要時間などを
「マレーシア→シンガポール国境をバスで越える方法|Johor Bahru→Woodlands完全ガイド」
にまとめてあります。
クアラルンプール→シンガポール 所要時間比較
| 方法 | 所要時間 | 備考 |
| 直行バス | 7時間〜 | 例えば、KLセントラル駅からTBS(Terminal Bersepadu Selatan)バスターミナルまでの電車での移動は約20分でバスの出発1時間前到着が必須。また、国境通過の渋滞などが発生する場合があり、時間が見通せない場合がある。 |
| 鉄道 | 5.5〜7時間前後 | 鉄道ルートの所要時間は、KL→JBのETSが約4時間10分〜4時間40分、JB→WoodlandsのShuttle Tebrau自体は約5分ですが、JB側では30分前に搭乗開始・10分前に締切があり、さらにシンガポール側で市内移動が必要になる。 |
| マラッカ経由 | 1泊2日 | 時間にはとらわれない旅になる。 |
| 飛行機 | 4時間〜 | KLセントラルから空港までの移動時間(最短約30分)や国際線の待ち時間も加味する必要があります。また、ラウンジを楽しみたい場合には、その分余裕を持つ必要があります。 |
費用比較
| 方法 | 費用目安 |
| 直行バス | チケット1,750〜3,950円 KLセントラルからTBSまでの費用は、電車なら120円、Grabなら600円 |
| 鉄道 | 3,200〜4,700円前後+シンガポール側市内移動 |
| マラッカ経由 | 直行バス+宿泊・観光分追加 |
| 飛行機 | 航空券3,700〜18,500円 価格は正直どの航空会社を使うかによります。 KLセントラルから空港までのKLIA Expressの費用は、2,200円 |
*2026年3月の為替に基づきます
疲労度比較
- 直行バス:クアラルンプールからシンガポールは途中2回ほど休憩あるも、座りっぱなし。特に、旅の後半は、寝るかスマホをいじるかぐらいでちょっと退屈。
- 鉄道:長距離区間を鉄道でこなせるぶん、身体は楽です。ただし、JB Sentralでの乗り継ぎと国境越えがあるので、完全に気楽ではない。
- マラッカ経由:一泊あるので分散される。観光などを詰め込まないのが重要。
- 飛行機:空港移動が地味に疲れる(特にチャンギ空港からホテル)
実際にやってみた
飛行機の実際
- 時間重視の方
- 航空会社のラウンジを楽しみたい方
- 初めてのクアラルンプールからシンガポールへの移動の方

飛行機での移動は、短い時間で早く行きたい方におすすめですね。
KLセントラル駅からKLIA Expressに乗れば、約30分で空港まで行くことができます。KLIA Expressは朝早くから夜遅くまで運行しています。

こんなデメリットも。
長期間の旅行の途中など大きな荷物がある場合、安価な航空会社を選ぶと超過料金が発生する場合があります。また、通常の航空会社の場合の費用はそこまで安くはありません。
そしてなんといっても、チャンギ空港から市内への移動は結構堪えます。正直、チャンギに到着してからMRTを降りる時には、すでに少し疲れていました。
直行バスの実際
- コスパ優先の方
- 多めの人数での移動
- クアラルンプールからシンガポールへの移動に少し慣れた方


飛行機に比べ長時間なため疲労感はありますが、高速道路の景色の移り変わりを楽しめたり、ちょっと違った国境越えを楽しめます。
また、大きな荷物でも超過料金を取られません。そして、多めの人数での移動の場合、バスの車内では飛行機と違ってワイワイガヤガヤ楽しく過ごせます。(周りの迷惑にならない範囲で!)
ただ、6~7時間の長旅の終盤はさすがに疲れが出てきますね。
マラッカ経由の実際
- 旅を楽しみたい方
- マラッカ海峡を見たい方
- クアラルンプールからシンガポールへの移動に慣れている方

どの方法よりも当然時間がかかりますが、移動を旅にできるので一度試してみる価値があります。
詳しくは、「クアラルンプールからシンガポールへバスで移動|マラッカで一泊する大人旅」をご覧ください。
鉄道でKL→JBまで行き、そこから国境を越える
- 長距離バスより快適性を重視したい人
- 飛行機ほど慌ただしくしたくない人
- 鉄道移動そのものが好きな人
鉄道でJohor Bahruまで下り、そこから国境を越えるルートです。
KL SentralからJB Sentralまでは、いまはKTMBのETSが使えます。2025年末に開通した比較的新しい選択肢で、2026年には運行本数も拡充されました。道路渋滞に左右されにくいので、移動時間の短さや時間の読みやすさという意味でもバスとは性格が違います。
一方で、JB Sentralで終わりではないのがこのルートのポイントです。シンガポールへ入るには、Shuttle TebrauでWoodlandsへ渡る必要があります。また、パスポート番号と有効期限の登録が必要で、JB側は出発30分前に搭乗開始、10分前に締切です。
さらに、Woodlands到着後はそのまま市内中心部に着くわけではありません。シンガポール側で、MRTかバスで移動するひと手間があります。

迷ったら
- 時間優先なら → もちろん飛行機
- コスパと時間の両立なら → 鉄道
- コスパ優先やグループ移動なら → バス直行
- 旅にしたい → 一生に一回ぐらいマラッカ経由も楽しい
まとめ
クアラルンプールからシンガポールへの移動は、想像以上に選択肢があります。
飛行機、新しい鉄道、直行バス、そしてマラッカ経由。れぞれに向いている場面があります。
時間を最優先するなら飛行機。
快適性と時間の読みやすさを重視するなら鉄道。
費用を抑えたいなら直行バス。
そして、移動そのものを旅にしたいならマラッカ経由。
どれが正解というわけではありません。その時のスケジュールや体力、旅の目的によって最適解は変わります。
移動は単なる手段ですが、選び方次第で旅の印象は大きく変わります。急ぐ旅もあれば、寄り道を楽しむ旅もある。
途中で寄り道するならマラッカはおすすめです。
世界遺産の街マラッカの観光については「マラッカ観光ガイド」も参考にしてみてください。
今の自分に合った方法を選ぶことが、結果的にいちばん満足度の高い移動になるはずです。
どう移動するかは、どう旅をしたいかを選ぶことでもあります。
移動手段が決まったら、次はシンガポールでの過ごし方です。チャイナタウンを拠点にバクテーやニョニャ料理を巡り、チャンギ東側まで足を延ばした4日間の記録を「シンガポール滞在記 2025|定宿・バクテー・チャンギ東側。4日間の記録」にまとめています。
