カウルを外すと、外観では見えていなかった状態が少しずつ判明した。フレームに大きなダメージはなかったが、錆・汚れ・スポンジ材の崩れなど、10年という時間の重さはしっかり刻まれていました。
片持ちスタンドは完全な直立は難しいのでしょう、反対側に落ちたら大変ですから。少し傾き気味ではあるものの、作業を進めるには十分な状態でした。Day1で引き上げ、Day2で外観を点検して、Day3でスタンドを用意して、ようやく本格的に中身へ入っていく段階に来ました。
長く眠っていた車両なので、汚れや錆はある程度覚悟していましたが、実際にカウルを外してみると、単なる汚れだけではなく、経年変化らしい細かな傷みも見えてきます。今回はその第一段階として、内部の様子をざっと確認していきました。
まずはサイドカウルとアンダーカウルを外す
まずはサイドカウルとアンダーカウルを取り外しました。
外してみると、カウルそのものもかなり汚れていて、長く動いていなかった車両らしい雰囲気があります。
写真では、右カウル側のインナーパネルがまだ残っていますが、この段階でも外からは見えなかった部分の状態が少しずつ見えてきました。レストア記としては地味な場面かもしれませんが、こういう最初の確認が後の作業方針を決めていくことになります。

引き上げの時に傷つけたところが見えていますね。
カウルの汚れも予想以上だった
外装はぱっと見ではそこまで深刻に見えなくても、外してみると細かな汚れの蓄積がよく分かります。
長期保管車両といっても、カバーをかけて雨ざらしだったというわけでもなかったのに、埃や油汚れが混ざったような状態で、まずは清掃から始める必要がありそうです。やはり、洗車は大事なんですね。
オイルクーラーのホースまわりがサビサビ
カウルを外して見えてきたオイルクーラーとホースまわりも、なかなかの状態でした。全体に汚れがあり、しっかり錆てます。気分が下がりますね。
現時点で深刻な破損があるようには見えませんが、このあたりは見た目以上に重要な部分です。清掃だけで済ませられるのか、それともホース類まで含めて見直す必要があるのかは、もう少し丁寧に確認していきたいところです。

フレームまわりは大きな傷なし、ただし汚れはかなり
カウルに隠れていたフレーム自体には大きな傷は見当たりませんでした。そこは少し安心できるポイントです。
ただ、全体に埃がかなり積もっていて、保管期間の長さをそのまま物語っているようでした。表面の印象だけで状態を判断できる車両ではないので、こういう部分もひとつずつ落ち着いて見ていく必要があります。

リアブレーキのリザーバータンクに年月を感じる
リアブレーキのリザーバータンクの色が、経年変化、紫外線などの影響だと思いますがかなり変色していて、見た目にも劣化が進んでいることが分かります。とはいえ、この辺りは交換確定なので、特に問題はありません。いい感じのパーツに変えてリフレッシュしていきます。
ラジエーターまわりは上側のバンドだけ錆びていた
ラジエーターまわりを見ていて、ひとつ不思議だったのは、上側のバンドだけに錆が出ていたことです。下側や周辺すべてが同じように傷んでいるわけではなく、その一点だけが目につきました。
なぜそこだけなのかはまだ分かりません。
熱のかかり方なのか、湿気の影響なのか、あるいは保管環境によるものなのか。こういう局所的な傷みは、意外と気になるところです。また、見た目も良くないですね。
そういえば、オイルクーラーのホースも上だけ錆びてました。そういうものなのでしょうか?

シート下もやはりかなり汚れていた
シートも外してみました。こちらも予想通り、かなり汚れています。
ただ、こうして少しずつ分解していくと、「ただ汚れているだけの部分」と「今後整備が必要になりそうな部分」の違いが少しずつ見えてきます。レストアは派手な作業よりも、こういう確認の積み重ねが大事ですね。

外したネジ類は小分けして管理する
外したネジ類は、あとで迷わないように小分けして管理します。このあたりは地味ですが、後から効いてくる大事な作業です。

特にカウル類はネジの長さや形状が微妙に違うこともあるので、分からなくなる前に分けておくほうが安心です。分からなくなりそうな場合は、フォーメーションの写真も撮っておくと良いですね。こういう小さな管理の積み重ねが非常に大事だと思います。
取り外したカウルはベランダで洗浄する予定
取り外したカウル類は、後日ベランダで高圧洗浄機で洗い、外装の傷や状態を詳細に把握します。そのため、マンションの地下駐車場から階上に持って移動しました。
翌日、玄関の前に砂のようなものがこんもり落ちていて、一瞬何なのか分かりませんでした。雨が降った訳でもなく、そんな泥や砂がついてくるようなところに行った覚えはありませんから。

崩れていたのはサイドカウル内側のスポンジ材だった
よく見ると、これはサイドカウル内側についていたスポンジ状の素材が、経年劣化で崩れて落ちたもののようです。断熱材なのか、吸音材なのか、そのあたりははっきりしませんが、少なくとも長い年月で表面が砂のようになっていたようでした。しかし、こんなに綺麗に1箇所にドンと
同じ1098系でも似たような状態になっている車両はあるのかもしれません。もしそうだとすると、少しずつ減っていくものなのでしょうかね?
今回はとりあえず新品を調達せず、このままで様子を見ることにします。
シートカウルの取り外し
シートに続いてシートカウルも取り外します。シートカウルとサイドカウル(?)の組み合わせは、簡単なツメやパズルのようになっているので、無理やり外そうとしてはいけません。古くなったプラスチックは確実に折れるでしょう。

まずはコネクター類を外して、
ちょっとずらしてやれば上手く外れます。一番後ろ側のビスで留めてある箇所は外しにくいですが、焦らず丁寧に。

まとめ
Day4では、カウル類を外して内部の状態をひと通り確認しました。
フレームに大きなダメージがなかったのは安心材料でしたが、その一方で、長期保管による汚れや錆、フルードまわりの劣化、スポンジ材の崩れなど、時間の経過を感じる部分もはっきり見えてきました。

ここから先は、各部の清掃はもちろんですが、まず10年間動かされていなかったエンジンが動くのかどうかです。順にチェックを進めていきます。
次回:Ducati 1098S レストア記 Day5|エンジン始動前にオイル・クーラント・ガソリンを交換する
