Day4で10年不動だったDucati 1098Sのカウルを外したので、エンジン始動確認に向けて、最低限交換しておくべき消耗品の作業を始めます。正規ディーラーでの整備を受けていたはずなのに、フィルターが固着していたり、ボルトがなめていたり──ディーラー整備とは一体何なのかという疑問が湧いてきました。
エンジン始動前に交換しておきたいもの
10年以上眠っていたバイクで、最大の分岐点はエンジンがかかるかどうかです。Car SOSを見ている方ならご存知のように、エンジンさえかかれば、あとの作業はいくら多くても部品があれば見通しが立ちます。かからなければ、話が根本から変わってしまいます。
火を入れる前に、まず最低限これだけは交換しておきましょう。
- エンジンオイル/オイルフィルター
- クーラント
- ガソリン
- エアフィルター
- スパークプラグ
エンジンオイル・フィルター交換 ── まさかのフィルターとの格闘
オイルの排出とドレンボルト
古いエンジンオイルはホームセンターで手に入るオイル処理パック(オイルパックン類)で廃棄します。ドレンボルトを外そうとしたところ、ヘックスがなめており、うまく回らなかった。複数あるヘキサゴンレンチの1つが上手くはまり、なんとか外せました。ディーラー整備のはずなのに、なぜこうなっているのか。疑問は残るが、なんとか外してオイルを排出しました。
抜けてきたオイルは、酸化して黒くはなっているものの、あまりドロドロというわけでもなく、スラッジの塊や異物は出てきませんでした。10年放置の割に、内部の状態はそう悪くないのかもしれない。
オイルフィルターとの長い格闘
ドレンからある程度オイルが抜けたので、オイルフィルターを外します。問題はここからだった。
オイルフィルターが固く締まりすぎていて、デイトナ(Daytona) バイク用 オイルフィルターレンチ ドゥカティ 純正用 8面 76mm 44294は滑るだけで全く歯が立たない。フィルターレンチは他車で使用していたものなので、レンチが悪いわけではありません。本来の締め付けトルクはサービスマニュアルよるとOil cartridge 10-12Nmのはずだけど(いつも参考にしているD-Evoさんのページは11Nm±10%)、明らかにそれを超えています。年数が経過して固着したのか、それとも最初から締めすぎだったのか。
京都機械工具(KTC) ADJオイルフィルターレンチ AVSA-6379 取り外し専用をAmazonで至急手配することに。工具としての質感はあきらかに上だったが、結果は同じ。まったく動かない。残念です。

いくつかのサイトで見つけた方法を試すことにした──フィルターケースに貫通穴を開けてドライバーを差し込み、梃子の原理で回す方法だ。最悪ケースごと切り刻むくらいの覚悟で取り組むことにしました。1098Sのエンジンの都合上、貫通穴を開けることはできず、片穴になりましたが、格闘の末なんとか外すことができました。

オイルが完全に抜け切るまで、このまましばらく放置しておきます。

クーラント交換
クーラントはエンジン左側のドレンボルトを外して抜くだけ、という単純な作業のはずだった。
しかしここでも、ボルトがなめていた。
2か所目だ。整備履歴を信じるなら、ディーラー以外で整備された形跡はありません。
ガソリンタンクの取り外し
古いガソリンを完全に抜くため、タンクを外します。タンク下部に燃料ポンプとホースを接続するカプラーが2つあります。カプラー先端をつまむようにして押すとロックが解除される構造となっています。

構造上、前後の区別はないように見えるけれど、念のためマスキングテープで番号を記しておきます。組み戻したときに迷わないようにする小さな習慣は、後で必ず役に立ちます。

燃料ホースを抜くとガソリンが漏れてきます。その後もじわじわと染み出てくるため、下に何か敷いておく必要があります。そうでないと、エンジンやフレームがガソリンまみれになってしまいます。今回は手元にあった大人用紙おむつを使いました。吸収量が大きく、ペーパータオルよりも安心感がある。案外、良いですよ、オススメです。

エアクリーナーにたどり着けなかった
最後にエアクリーナーの交換に取りかかろうとしたところ、気づきました。
エアクリーナーを外すには、まずフロントカウルを取り外す必要がある。
ということで、次回はフロントカウルの取り外しから始めます。
次回記事:エンジンに火を入れる前にやること② エアフィルター・を交換する|10年以上眠っていたDucati 1098Sのレストア記 Day6
