2026年7月、ワンワールドの世界一周航空券を公式サイトで購入しました。旅行会社などを通さず、ルートづくりから決済まで自分で実行しました。
ルートは、行ってみたかったプラハと、行くことが確定していたサンディエゴが先にあり、そこに至る流れを決めていく形でした。たまたまパナマに住むイタリア人の友人がイタリアに帰るというので、会いに行くためにイタリアを追加。ヨーロッパでは電車・バス・レンタカーでの移動を入れたい、夏のヨーロッパは酷暑なので海辺がよい、Qスイートに乗りたい、ニューヨークにも久しぶりに行きたい——と条件を足していくと、何度か組み替えは発生しましたが、ルートを決めることができました。この組み替えは、生成AIと会話しながら進めると、ひとりで決めるより断然早く終わります。
アライアンスの比較と、なぜワンワールドを選んだのかは、前回の記事世界一周航空券の選び方|アライアンス比較と、ワンワールドを選んだ理由に書きました。この記事はその実務編です。公式サイトでの予約の手順、発券をめぐるJALとのやり取りの顛末、そして買ったあとに必要になった手続きを、順番に記録します。
ワンワールド公式サイトで予約する
予約は、ワンワールド公式サイトの世界一周予約ツールで進めます。手順は大きく、行きたい国(都市)と滞在日数を決める、便を確定する、決済する、の3段階です。
行きたい国(都市)と滞在日数を決める
出発地から順に、立ち寄る国(都市)の名前や空港コードを入力し、区間ごとに日付を選んでいきます。組んだ旅程が大陸ベースと距離ベースのどちらの運賃に当てはまるかは、入力した内容から自動で判定されるので、こちらで運賃の種類を指定する必要はありません。

空席のある便だけが表示される
候補として表示されるのは、その日程で空席のあるフライトだけです。空席のない便はそもそも出てこないため、日付や経由地を少しずつ動かしながら、組める旅程を探していくことになります。

寄り道の多いルートでは、区間によってはビジネスクラスの空席がなく、エコノミーとの組み合わせで提示されることもありました。全区間をビジネスで通したい場合は、日付か経由地を変えて空席を探し直します。また、エコノミーを選ぶとその分料金が安くなります。短距離のフライトの場合エコノミーを使って節約するのもありかもしれません。
日程に無理があったり、大陸内の区間が多すぎるなど基準から外れると、赤く表示されます。理由まで教えてくれるとよいのですが、そこまで親切ではありません。

もうひとつ重要なことですが、機材に希望がある場合は注意が必要です。このサイトで分かるのは空席と運賃までで、その区間にどの機材が入るかはわかりません。特定の機材や座席プロダクトを狙うなら、各運航会社の公式サイトや、機材情報を提供しているサイトで、便ごとに確認する作業が別に要ります。例えばカタール航空のQスイートを探すなら、カタール航空のサイトで当該便を検索してQスイートの記載があるかを確かめ、ブログやaeroLOPAなどのサイトで機材とシートマップも確認してから便を選ぶ、という流れです。それでも、機材のやりくりで変更になってしまう可能性は残ります。
旅程の保存には、癖がある
組みかけの旅程の修正や保存は、度々うまくいかないことがありました。都市を変更したり中断してやり直すと、長らくレスポンスがなかったり、直前ではなく二つ以上前の状態の旅程が呼び戻されたりすることがあり、最初からやり直しです。このあたりの挙動には使いにくさが残ります。待ち時間が長くなるのは、各航空会社のシステムやアマデウスなどの予約システムで空席を調べているので、しょうがないのですが。
そのまま決済まで進める、進んでしまう
旅程が固まると、個人情報の入力になります。入力内容はすごく一般的なもので、名前やメールアドレス・電話番号などです。これで予約の確定かと思いきや、支払い画面に進みます。カード情報を入力すると、そこで購入が完了します。見積もりを取って、あとから別の窓口で買う——という流れではありません。便利ですね。なお、私の場合、決済は円建てでした。

発券の顛末|JALに聞いた話と、実際に起きたこと
前回の記事では、JALで買おうと思って事前に電話で確認したものの、実際の流れは案内とは食い違っていた——とだけ書きました。ここではその顛末を詳しく書きます。
購入前に、JALへ電話した
購入する日、まずJALの窓口に電話をしました。というのも、JALの窓口で世界一周航空券を買ったという情報がネット上にあったからです。ただ、残念ながら有楽町にあったJALの窓口はすでになく、電話での問い合わせになりました。JALの案内は「電話でも直接購入はできるが、その場合は空席をひとつずつ確認する必要があり、時間がかかる。サイトで予約を組んでから、JALに電話して購入するように」というものでした。確かに、私がウェブサイトでやったように1便1便確認しながら旅程を決めることになるので、相当時間がかかります。お客が先に決めてきてくれた方がJAL側には良いですからね。
サイトで進めると、そのまま決済に入る
ところが、案内どおりサイトで旅程を組んで進めていくと、個人情報の入力の次に、カード情報の入力画面が現れました。「サイトで予約を組み、購入は電話で」という流れには、なっていません。不安だったので購入ボタンを押す前にJALに確認すると、返ってきたのは「よくわからない」という答えでした。おそらく担当の方にこのツールの使用経験がなく、手元に情報もなかったのだと思います。判断材料が増えないまま待っていても仕方がないので、サイトの流れに沿って、そのまま進めました。予約で止まるかな、と少し期待しましたが、購入完了となりました。

「最初の便がJAL便ではないため、お受けできません」
購入後すぐあらためてJALへ電話すると、最初の搭乗便がJALの運航便ではないため、JALでは取り扱えない——と。私の旅程は、羽田発ヘルシンキ行きのフィンエアー便から始まります。この1区間目を理由に、JALの窓口は使えないということでした。
決済を担っていたのは、カンタス航空だった
では、どこが発券したのか。購入完了メールを見ると実際に決済を担っていたのは、カンタス航空でした。購入後の変更などの取り扱いも、カンタス航空の窓口を通すことになるようです。最初の便はフィンエアーで、旅程のどこにもカンタスは入っていないのに、決済はカンタス。この対応関係は、正直、いまも読めていません。もしかすると、加盟各社のあいだで利益をうまく配分するための仕組みなのかもしれませんね。

ひとつ、後から思いついたこともあります。羽田発ヘルシンキ行きのフィンエアー便には、JALのコードシェア便名も付いています。どの便名で買っても値段の変わらないチケットですから、JAL便名で手配する道もあったのではないか——という疑問は残っています。ただ、これは確かめられたわけではない、私の推測です。同じ便に乗るにしても、どの航空会社の便名で買うかで、決済する会社、つまりその後の窓口が変わってくるのだとすれば、日本語での対応を望む人ほど、共同運行便を探しておくという発想は持っておいて損がないと思います。ただし、フィンエアーから始まる旅程でカンタスが決済窓口になっているくらいですから、発券の担当がワンワールド各社を順番に回っている可能性もあり、一概には言えませんね。
もう一つの手段は、ワンワールドのサイトで旅程と空席を確認し、それを見ながらJALで電話で購入することでしょう。ただ、JALとしては、それでも1便1便再確認が必要なのであまり嬉しくないのかもしれません。
買ったあとにやること|eチケットと座席指定
買って終わり、ではありません。eチケットの受け取りと座席指定は、それぞれ別の相手に対して、自分から動く必要がありました。
eチケットが来ない|電話で、その場で送ってもらう
購入を終えると、ワンワールドから購入確認のメールが届きます。そこには予約番号と、詳細はカンタス航空へ、という趣旨の案内がありました。ところが、そのカンタス航空からは、eチケットも購入確認のメールもすぐには届きませんでした。初めてで、正しく完了できているのか不安だったので、翌日、カンタス航空の日本語窓口に電話してしまいました。何せ高いチケットですから。担当の方は、対応も迅速でその場でメールを送ってくれました。カンタス航空に日本語専用の窓口があるのはありがたい点です。ただ、混み合っているのは難点ですね。

カンタスのサイトでは、座席指定ができない
eチケットを手に入れたので、座席を指定しようと、まずカンタス航空のサイトで予約番号を入れてみました。フライトの一覧は表示されます。ただ、カンタス航空のサイトからは座席を指定することはできませんでした。
フィンエアーのアプリでは、できた
もしやと、フィンエアーのアプリを入れて、同じ予約番号を入力しました。すると、旅程詳細が表示され座席指定までできました。ただし指定できるのは、フィンエアーが運航する便だけです。
なお、このとき座席指定した最初の便に実際に乗った記録は、フィンエアー ビジネスクラス搭乗記|世界一周の初日、羽田のラウンジからプラハまでに書きました。リクライニングしないシート「AirLounge」の実際は、そちらでレビューしています。
運航会社ごとに、個別に進める
発券した会社(カンタス航空)のサイトが、全区間の手続きの窓口になるわけではありませんでした。座席指定や食事などの選択は、その区間を実際に運航する会社のサイトやアプリに予約番号を入れて、それぞれ進める必要があります。運航会社が何社にもまたがる世界一周では、乗る会社のアプリをそれぞれインストールして、区間ごとに管理していくことになります。おかげで、たくさんのアプリを入れることになりました。なお、それでも座席指定ができないことがありましたので、注意が必要です。

価格の内訳|総額1,003,760円の中身
前回の記事では、税・燃油サーチャージ込みの総額1,003,760円(3大陸・ビジネスクラス・1名・2026年7月当時)だけを書きました。内訳はこうなっています。
基本運賃が787,600円。施設利用料・税・サーチャージが216,160円。この施設利用料・税・サーチャージは25の項目に分かれていますが、大きく分けると三つです。航空会社のサーチャージが165,360円、各国の空港施設利用料・保安料などが11,890円、各国の税金が38,910円。つまり「施設利用料・税・サーチャージ」と呼ばれるものの4分の3以上は、税ではなく航空会社のサーチャージです。全項目の内訳は、下の画面の通りです。

まとめ|これから買う人が知っておくとよいこと
世界一周航空券は、公式サイトで自分で買えて便利です。ただし、発券を担う会社と、座席指定などをする相手は、必ずしも一致しません。流れを知っていれば難しくないので、次の点だけ押さえておくとスムーズにできるでしょう。ここでは触れませんでしたが、世界一周旅行専門の代理店もあるようですので、代理店で購入するのも便利かもしれません。
| 項目 | 実際にやったこと・分かったこと |
|---|---|
| 予約・購入 | 公式ツールで旅程を組み、サイト上でそのまま決済まで完了する |
| 発券の窓口 | 決済を担った航空会社(今回はカンタス航空)。旅程の1区間目にどの航空会社を置くかで変わる可能性もある |
| eチケット | 届かない場合は発券会社へ電話。その場で送ってもらえた |
| 座席指定 | 発券会社のサイトではなく、各区間の運航会社のサイト・アプリで予約番号を使って行う |
| 価格 | 基本運賃787,600円+施設利用料・税・サーチャージ216,160円=総額1,003,760円 |
この航空券での最初のフライトは、フィンエアー ビジネスクラス搭乗記|世界一周の初日、羽田のラウンジからプラハまでとして記録しています。

