30年ぶりのタイヤ選び
ブレーキ系を片付け、Day12ではジェネレーター配線のオイル漏れ対策まで終えた。次はホイールを車体に戻す前に、タイヤを新しくする。
約30年前にバイクに乗っていた頃、ハイグリップタイヤといえばミシュランのTX11・TX23一択だった。久しぶりに真剣にタイヤを選んでみると、状況はすっかり変わっていた。
ミシュラン、ピレリ、ブリヂストン、ダンロップ。各社が複数の銘柄を出しており、グリップ性能・耐久性・ウェット性能・冷間からの立ち上がりなど、軸ごとに細かく住み分けが進んでいる。バイク業界全体は決して大きくなっていないはずだが、タイヤの選択肢はかなりのレッドオーシャンに見える。ユーザーの立場では、選択肢が多いのは単純に良いことだ。
ざっと候補を眺める。
- ミシュラン:今はPowerシリーズがメインらしい。Power Cup 2、Power GP2、Power 6あたりがターゲット。
- ピレリ:自分は使ったことがないが、スーパーバイク世界選手権で長く使われているのを記憶している。F1の独占サプライヤーでもあり、2027年からはMotoGPのオフィシャルサプライヤーにもなる。DIABLO SUPERCORSA SP V4、DIABLO ROSSO IV CORSA、DIABLO ROSSO IVなど。
- ブリヂストン:これも使ったことがないが、なぜか一度は使ってみたいブランド。BATTLAX RACING STREET RS12、BATTLAX HYPERSPORT S23が候補。
- ダンロップ:SPORTMAX Q5、Q5S、Q5A。
ざっと拾うだけでも選ぶに困る。
用途を決めて、4候補に絞る
久しぶりのスーパーバイクなので、自分の習熟のためにも極端なハイグリップタイヤを選ぶのは避けたい。街乗りから軽いサーキット走行までを想定し、ある程度の雨でも走れるものにする。
なお、これを選んでいた時期は、まだ4輪レース挑戦記が始まる前のことだ。ドゥカティでサーキットに復帰し、その先の参戦プランも視野にある——というのが当時の前提だった。
この要件で絞ると、各社のスポーツツーリング寄り、もしくは街乗りでも安心して使えるスポーツ系に落ち着く。*画像は各ブランドサイトのもの。



SPORTMAX Q5A ダンロップはQ5Sにしたかったが、グルーブが雨に対してやや心許なく感じたのでQ5Aを残した。

価格コムで2026年5月時点の価格を比較する(フロント120/70ZR17、リア190/55ZR17)と。
| 銘柄 | 前後セット価格 |
|---|---|
| Power 6 | 67,160円 |
| DIABLO ROSSO IV | 66,180円 |
| BATTLAX HYPERSPORT S23 | 70,700円 |
| SPORTMAX Q5A | 62,800円 |
SPORTMAX Q5Aがやや安いが、これはスポーツ度の差によるものだろう。価格は決定打にはならない。
取り付けショップという難問
タイヤ自体はネットで買うことができる。問題は取り付けてくれるショップだ。Ducati 1098Sのリアタイヤは片持ちホイールに装着されるため、片持ち対応のショップを選ばなければならない。
Goonetのメンテナンスページでショップを探したが、ピンとくる店が見つからない。2りんかんという手もあるが、残念ながら近くに店舗がない。
ウェブをあちこち見て回るうちに、面白いサービスが目に止まった。
SPTADAO浅草タイヤ専門店。あのSPTADAOが手がける店だ。私にとっては、SP忠男の方が馴染みがある。

サイトを読むと、
ブランドを問わないタイヤの均一価格設定
タイヤのメーカーやグレードを問わない共通価格
とある。120/70ZR17+190/55ZR17の組み合わせで、78,500円。
最安値サイトでタイヤを買って、Goonetので探したショップに持ち込むのとだいたい10,000~15,000円かかるので、ほぼ同じ金額だ。実質的には市場相場の中だと言っていい。
そして、なんと言ってもSPTADAOだ。これは偵察に行ってみる価値がある。
SPTADAO浅草へ偵察

タイヤのおすすめについて店の人に聞いてみる。冷間状態でも走りやすい——つまり街乗りでも安心して使える、と返ってきたのがDIABLO ROSSO IVだった。
ピレリは使ったことがなかったので、これを機に試してみることにする。サイズの在庫がないため、メーカーから取り寄せになるという。メーカー在庫から取り寄せるということは、製造年月日の比較的新しいタイヤが手に入るということでもあり、後々のことを考えると安心できる。

タイヤ交換は予約制で、ネットで申し込む形式だ。申し込むと、仮予約受付完了・予約承認・予約確認の3通のメールが順番に届く。すこし多いもするが、こちらの段取りも組みやすい。
交換当日、バランスウェイト不要の前後輪
そして、いざタイヤ交換当日。前後ブレーキの整備に合わせてホイールはすでに外してあり、軽く清掃もしてある。車で浅草まで行き、コインパーキングに止めてホイールを店に持ち込む。
作業はすぐに始まった。前輪のタイヤをはめてバランスをとると——なんとバランスウェイト不要と出る。

「すごいですね」と思わず声が出た。店の人は「さすがマルケジーニ」とホイールのおかげにしていたが、ホイールにしてもタイヤにしても、必ず軽重はあるはずだ。
そして、後輪。こちらもバランスウェイト不要。すごい。これはやはり技術なのだろうか。次もSPTADAOでお願いしたくなる。
前後2本交換、準備や支払いを含めても30分もかからなかった。タイヤ選択と交換は、こうして無事に完了した。
次は、ホイールを外したついでに
ホイールを外している間に、もう一仕事しておきたい。リアアクスルの清掃とグリスアップだ。これはDay14で書く。

