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Ferrari F355 Blu Le Mans|「青が好きな方に」

フェラーリ F355

一般人が、フェラーリを買うとは。

Ferrari F355。いつか所有してみたい車でした。

人生も半分以上を過ぎ、いつ終焉を迎えるか分からないと思い始めた頃から、できることはできるだけ今やろうという気持ちになってきました。まわりから見れば無茶に映るかもしれません。それでも、「いつか」は永遠に来ないことを、この年齢になるとよく知っています。

目次

最初の挑戦と、立ち止まった日

フェラーリを買おうと決意し、いくつかのショップを訪問しました。しかし当時は仕事の忙しさに飲み込まれ、話を前に進めることができないまま、立ち消えになってしまいました。

これではいけないと思い直し、もう一度最初からF355選びを再開することにしました。幸運にも友人が彼の地元の友人とディーラーを紹介してくれたのですが、残念ながら成約には至りませんでした。

Ferrari F355の内装例

理由は二つありました。

ひとつは、私が関東圏でメンテナンスを任せられるショップのコネクションを持っていなかったこと。紹介していただく予定だったショップへ下見に行くと、「うちで買っていただいた方が優先になりますよね、それより安い車も出せますよ」と営業されてしまいました。どうにも信頼感を持てず、このお話を辞することになってしまいました。結局のところ、「人」が大事だと痛感した瞬間でした。

もうひとつは、現車を見ずに買うことへの抵抗感です。これまで車を選ぶときは、パネルのチリの具合、下回り、エンジンルームをすべて自分の目で確かめてから購入してきました。今思えば、その時点の自分にはまだ買えなかったのでしょう。ディーラーさんとご友人には大変ご迷惑をおかけしましたが、車はすぐに次の方へ渡ったようで、少しほっとしています。

コーナーストーンズへの再訪

気を取り直して向かったのは、コーナーストーンズさんでした。

以前、初めて訪問したとき、Tシャツ・デニム・スニーカーという、どう見ても対象顧客とは言えない出で立ちの私にも、丁寧に対応していただいた記憶がありました。メールで1年前に伺ったことをお伝えし、訪問日を確定しました。

古くからの先輩と一緒に足を運び、328、348、360、430と、それぞれ丁寧に案内していただきました。この間も他の355について並行して調べてはいたのですが、これだと思えるものにはなかなか出会えずにいました。

「青が好きな方に買っていただきたいです」

一通り案内が終わった頃、店長さんからこんな言葉をいただきました。

青い355が入ってきます。青が好きという方に買っていただきたいです。

それまで、会話の中で一度も「青」という言葉を使った覚えはありませんでした。それでも、その一言はまっすぐに刺さりました。

随分昔に葉山あたりで見かけた、青のF355にタン内装という組み合わせが、ずっと頭の中に残っていたからです。赤のフェラーリではなく、本当に欲しかったのは青のフェラーリだった。その瞬間、そのことを確信しました。

1ヶ月半後の対面

それから1ヶ月半後、青のF355がついに入庫しました。

訪問中、気持ちはずっとハイになっていました。それでも、できるだけポーカーフェイスを保つよう、冷静に対応するよう努めました。一緒に行った友人は後日、「買わないと思っていた」と言っていました。年齢とともに、感情を表に出さないことが少しうまくなったようです。

エンジン音を聞いてしまったら、もう迷う余地はありませんでした。そして、Blu Le Mansと名付けられたこの深い青も、また美しい。

後日、メールにてお世話になる旨をお伝えし、大きな一歩を踏み出しました。

フェラーリ F355を買ってみて、わかったこと

購入を経て気づいたことがあります。

F355の流通数はそれほど多くなく、市場に出る物件は限られています。早い者勝ちの側面があることを、最初から理解しておく必要がありました。つまり、実物を自分で見ずに買う可能性も、最初から視野に入れておくべきだったのです。例えば、Goonetに掲載されているMTのF355は、2026年4月末時点で14台。そういうことです。

その場合に重要なのは、現車をチェックしてくれるディーラーさんやブローカーさんとの信頼関係です。自分の目の代わりになってくれる人がいれば、遠方の物件でも判断できます。

また、初めての一台に対面したとき、舞い上がっているのは当然のことです。普段なら必ずチェックする箇所も、興奮の中では見落とすことがあります。だとすれば、現車確認にこだわりすぎることにも意味がないのかもしれません。

「ここにお願いしよう」と思えるところで買う。それが結局、最も正しい判断軸だったのでしょう。整備場所を気にしてフェラーリが買えないより、まず買って、それから考える。自分はできなかったがその順番でも良いのかもと、今は思っています。

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